2012年7月19日

夜間の過剰電力のための原発

 以下の資料からよみとれるのは、原発が電力会社によってつくられるおおきなわけは、「夜間電力を余剰にするため」ということになる。つまり、その原発がまかなっている電力の大量消費地、具体的には東京都と神奈川県の夜間電力をおおはばに節電できれば、費用負担は決してほかの発電量を調整できる方式で不可能ではないばかりか、総合的にはあきらかにほかの発電源をつかった方が効率がよい。
 いいかえれば原発でなければならない必然性はない、ということだ。それがあっても本来不必要な夜間電力が過剰になってしまって、揚力発電所までつくらねばならず、むしろ総費用がたかくなることが資料からわかる。
 さらに事故後の現実をみればどちらかといえば、地震国や津波のありそうな海岸立地、あるいはテロリズムなどをこうむる可能性での首都圏事故リスクによる損害額の方があきらかに、たとえば火力発電所のばあいより短期・中期・長期すべてに於いておおきい。これは原子力発電所のひくい経済合理性という真理について、明白な知識らしい。

 出典が責任をもてる個人(立命館大学国際関係学部教授の大島堅一氏)なのでこの資料の信憑性がもし十分にたかいとすると、原発・火力・水力・揚力の発電所のなかでは、水力発電所が、もっとも単価あたり発電効率がいいことになる。ダムをつくって自然破壊するのをさけようとすれば、それを最大限に安全にしたうえでこまかく用水路などに配分して多元分散型にすることがいいのかもしれない。実際、花園にも目立たないが、ひとびとにはみえないがけのうらの滝に水力発電機がある。

以下引用
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立命館の大島堅一教授が、電力各社の「有価証券報告書総覧」を基礎に電源別費用を算定

費用は、下記の3点です。
発電に直接要する費用(燃料費、減価償却費、保守費用等)
バックエンド費用(使用済燃料再処理費用、放射性廃棄物処分費用、廃炉費用)
国家からの資金投入(財政支出:開発費用、立地費用)

事故の場合の被害額、被害補償額は含まれていません。

一番高いのは揚水ですが、これは、夜間などの電力需要の少ない時間帯に原発から余剰電力の供給を受け、下部貯水池(下池)から上部貯水池(上池)へ水を汲み上げておき、電力需要が大きくなる時間帯に上池から下池へ水を導き落とすことで発電する水力発電方式です。原発は細かい出力の調整ができないので、夜間に発生する電力を有効に使うために作られました。原発のためにある発電方法です。
この2つをあわせた、(原子力+揚水)がもっとも単価の高い発電方法となっています。

[出典]立命館大学国際関係学部 大島堅一氏
http://www.aec.go.jp/jicst/NC/iinkai/teirei/siryo2010/siryo48/siryo1-1.pdf)

小出氏が説明している動画 (01:06:00くらいから)
http://www.ustream.tv/recorded/13897618)

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以上の引用は http://kingo999.web.fc2.com/instant/tanka.html より(傍線筆者)