2010年6月21日

かもめ情報論

http://news.livedoor.com/article/detail/4839078/?p=8

きたいば公費をひとりあたま110万ちかくつかって山間部の僻地住民へ光ケーブル施設してあげます議論について、参考になりすぎる頁をみつけたので転用。
以下引用です。

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池田:ユニバーサルサービスの問題については、たぶん総務省の考え方と孫さんの考え方は少し近いと思います。僕を含めた多くの経済学者の意見は違いますが。なぜかといえば、たとえば料金を全国一律に1400円としましょうか、その値段でやるとしも、離島とかのいわゆる「条件不利地域」はどうでしょうか。今年の3月だったか、小笠原諸島に光ファイバーを全部引いたわけですね。八丈島からだいたい800kmくらい。小笠原諸島の人口は2500人しかいないのに、100億円かけて、そのうち60億円が政府が出しているんだけど、100億円を2500人にサービスしているから、1人当たり400万円の税金をつぎ込んでいるわけです。孫さんの仰る新会社は、この小笠原諸島にも例外なく引かれるわけだから、100億円かけて2500人にサービスするということが行われるわけですよね。この場合、一人当たり400万円のコストがかかってしまいます。
 これを仮に1400円の料金で小笠原にサービスをするとすると、100億円のために「1400円×●年分」のコストを東京都民が負担してるわけですね。それは政府の税金じゃないけど、経済学でいう「隠れた課税」となります。つまりユニバーサルに同じ値段でサービスするということは、一番条件のいい人に課税する形となり、厳密な意味での法的な課税ではなくても、実質的には課税をすることになってしまいます。なぜそれがよくないかというと、それこそこれから新興国との競争は激しくなるというのに、東京の一番都心にある企業が結果的に小笠原のコストを負担することになると、競争としては劣位に置かれるんですね。よってグローバル競争の中で、日本の競争の一番エッジに立つ企業が、いわば、僻地のコストを負担することによって足を引っ張られてしまうおそれがあるということです。

孫:まあそれを公金を使ってやらないといけないというと、また議論が長くなるのですが。税金を1円も使わないで、上場会社としていままでに2600億円の赤字だった部分が、3500億円の黒字になって実現できるのであれば、損する人はいないわけですね。

池田:それでは東京都民が損をしてしまうんです。たとえば小笠原の 100億円というのは東京都民が負担しているわけですね。それが国ではなくて民間のお金だとすると、このケースで言えばアクセス回線会社が小笠原諸島に 100億円払って、それを他の都市の利用者に散らして負担してもらうわけですよね?

孫:池田さんの理屈で行くと、小笠原諸島とか田舎の人とかに住んでいる人たちは当然、1か月に10万円も100万円も通信代を払えないので、結局置いてけぼりになるわけですよね。

池田:でも小笠原諸島の場合、通信衛星も放送衛星も通じているわけですよね。

孫:僕が申し上げているのは、いまメタルサービスが1400円で引かれていて、そのメタルが大赤字を出しているわけですから、それよりは光に置き換えたほうが赤字は減りますね、ということ。料金体制をどうすべきは、少なくとも僕は別途に議論のあるところだと思っています。
 なおかつ私の思想として、田舎に生まれてしまった、あるいは離島に生まれてしまった子供が、生まれながらにして光を前提としたクラウドサービス、教育が受けられない、医療のクラウドが受けられない、いうのはあまりに可哀想すぎるということです。だから僕は「基本的人権」だということを申し上げているんですね。そういう切り捨てられる人を出すのはあまりにも忍びないと。切り捨てずにちゃんとやれるのであれば、そのほうがベターで、いま現在はNTTがちゃんと議論をされた上で、法律でユニバーサルサービス義務ということで、メタル回線は1400円で全国、離島も含めて提供されているわけですから、そのメタルと同じ1400円で光に置き換えると、まず第一段階それをやるべきでしょうというわけです。
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↑この議論は、「足を引っ張られる都市の住民」と「負担してほしい僻地の住民」という大昔から進歩陣と保守陣でくりひろげられがちだった問題に言及している。
 で、わたしカモメの意見を申しませば、かば氏(筆名)がおっしゃってた「まず無線LANから飛ばしなおす」方が今の段階では合理的ではないかと。ソフトバンクや国がまじで光の道構想とやらにのりだせば(というかのりだすのはまず間違いない。原口大臣のポジション参照)、きたいば人が勝手に負担しちゃったウン億の公費はまったくぽしゃんになります。ソフトバンクか国の公団が、ほっといても全国一律で光ケーブルひいてくれる将来があったのに、あーあとなる。

某女性議員が感情論で、かわいそうだからやってあげましょうよ、的次元で出したアイデアなんだろうけど、はっきりいってあんまり賢い話ではなさそうで。100Mbps程度無線で十分。これが真理だろう。しかも山間部までもしケーブル通してやったところで、利用者が何人いるかってほぼ皆無だと予想する。町合いですらADSL回線利用者すら少ない情報過疎な現状を冷静に分析した方がいいでしょうに。要は、ほぼ完全に無駄な施策なので議論しなおした方がいい。かもめの意見ですが。