2013年3月12日

喫煙している10代女子はほねをよわめる

 高校生は骨の弱化や骨粗しょう症について考えるには早すぎるように思えるかもしれないが、シンシナティ小児病院医学センターのLorah Dorn博士らによって、喫煙をしている10代の女の子は骨ミネラル量が低下してしまうことが分かった。

 骨粗しょう症は高齢の女性に頻発し、骨密度が低くなることで日常生活で簡単に骨折してしまうようになる。骨は生きている間は絶え間なく再生・再構築されるが、その強さや密度の増加に措いて10代はとても重要な時期となっている。

Dorn博士によると、青年期に強い骨の構築に失敗してしまうことで、閉経後骨密度が低下していく時に必要となる、「骨の貯蓄」が正しく行われなくなってしまう。この貯蓄の約50%は青年期に獲得されるため、その時期は将来の骨の健康にとても大きな意味を持つという。

彼らは11歳から17歳の健康な262人の女の子を対象に3年間調査を行った。すると喫煙をしていない女の子の腰椎や股関節部の骨密度は安定して上昇していたのに比べて、喫煙をしている女の子では、腰椎の骨密度がほとんど成長せず股関節部では低下してしまっていた。彼女らが19歳に達したときには、喫煙者は非喫煙者に比べて骨ミネラルの蓄積が丸1年遅れていた。

メンフィス大学のKenneth Ward博士によると、喫煙の影響は徐々に蓄積していくものであるため、青年期では明確な害が現れることは珍しい。そのためこの研究によって、青年期での喫煙の明確なリスクが明らかにさらたことは素晴らしいことだという。

またこれまでにも、喫煙者の女性は脊椎の骨折が13%、股関節部の骨折が31%増加するという研究結果があった。今回の研究結果はこの以前の研究結果とも合致し、より若い女性にも同様の害が現れることが示され、喫煙をしている子供たちにより危機感を示すことができるようになるだろうという。


http://blog.livedoor.jp/xcrex/archives/65723289.html

元記事:
Smoking hurts teen girls' bones - Lower density likely in adolescents who smoke cigarettes
http://www.sciencenews.org/view/generic/id/346875/description/Smoking_hurts_teen_girls_bones

参照:
L.D. Dorn et al. Longitudinal impact of substance use and depressive symptoms on bone accrual among girls aged 11-19 years. Journal of Adolescent Health. doi: 10.1016/j.jadohealth.2012.10.005.

 未成年者喫煙禁止法で20歳未満のこどもへ喫煙させた親権者・監督者には科料、たばこと喫煙用具を保持した未成年者には行政処分で没収、未成年者へたばこそのものと喫煙用具を販売した者は50万円以下の罰金が科せられている。
 これらはもともと、理性的判断がそだっていないこどもが、かれら自身の最晩年にまでおよびみずからの健康を害するおそれがない様につくられた法であることがますますあきらかになった。この善意のおや世代、おとなの善慮からの世話をしりぞけてしまうのは、そのこにとってはみずからを長期的にも短期的にも害するという点でどうみても悪徳である。そればかりか、母体とみれば出産およびのちのこそだての過程で、ははであるかれら自身の不健康さによって、その子女にすら不健康さとしての不幸がひろがりかねない。つまりはっきりしたほねをよわめる証拠がある10代女子の喫煙は特に、かれら自身とばあいによってはその子女へ不幸と悪影響をあたえる結果になるはずなので、やめるべきである。