2021年7月29日

茨城県・北茨城市の医療や行政が、どんな対策を今回の感染爆発時にとっていくべきか

まとめ

1.2021年7月27日からの感染爆発は、五輪やその報道のお祭り騒ぎに伴う楽観バイアス(自分に有利な証拠ばかり集めてしまう偏見)で、特に若者層からコロナ対策への気の緩みが出てきているのが、信憑性の高い原因と考えられる(五輪原因説)

2. 日本より良いコロナ対策成績のでている台湾の実例から、「有症状者PCR検査後14日隔離」の徹底が必要で、茨城県では県民らに症状があった時点ですぐ簡単に検査をうけられる医療体制、そして14日の間、自宅療養などを含め、二次感染を防ぐ隔離(不用意に家族や医療従事者らが濃厚接触せずに療養できる体制)を、きちんと行える医療づくりと市民啓蒙を新たにはかるべき(参考ページ

 家に感染症を持ち込まないために重要なのが手洗いだ。外出先から戻ったら、流水とせっけんで手を洗うか、アルコールで手指を消毒する。多くの人が触れたものを触ったときや、料理を作る前などが手洗いのタイミングだ。
 幼くて、うまく手洗いができない子供には、アルコールを含んだウエットティッシュで、両手をすみずみまで拭いてあげるとよい。
 また、部屋のドアノブや照明のスイッチ、リモコンなど、家族がよく触れるものも消毒する。「手で顔を触るのは癖なのでなかなか防げない。だからこそ、手洗いや消毒をしっかりしてほしい」と賀来教授は説明する。
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 家族に症状が出たら、できれば部屋を分け、なるべく看病する人は1人に限定する。食事では、食器の共用は避ける。「使用後の食器は消毒液に5分以上浸した後に洗えばその後、ほかの人が使用することはできます」という。
 衣類や寝具は、下痢や嘔吐(おうと)などによって体液がついている可能性がある。そういった場合には、80度の熱湯で10分以上消毒してから、通常の洗濯を行う。
 ごみを捨てるときにも注意が必要だ。発症した人が使ったティッシュペーパーなどを捨てるときは、直接手で触れないようにする。ビニール袋を入れたごみ箱を用意しておくと便利だ。
――『「飛沫」「接触」に複数対策 新型コロナから家族を守る方法』2020.3.9、産経ニュース

3.茨城県に話を限れば、特に鹿島サッカースタジアムでのこども観客試合でのマスク着用・手洗い・社会距離の徹底も含め、コロナ禍の極み状態にある都内五輪の乱痴気騒ぎをみて、それを安直にまねないよう、特に若年層へ県庁などが既に過去最悪の感染拡大局面で県内も高次ステージ3(4が最悪)にあるので、まだ気を抜くな、との啓蒙をはかるべき

詳論

 今は『楽観バイアス』があり、コロナの怖さを訴えても不安を持たなくなっていて、自粛してくださいとことばでメッセージを出し続けても効果がない。
 休業などの対策にインセンティブを与えたり、行動を物理的に制限したりと、長期戦を見据えて、感染症の問題だけでなく、人間の心理と行動の傾向を加味した対策がより重要になってくる。
――原田隆之、臨床心理学が専門の筑波大教授

「五輪で『楽観バイアス』 緊急事態宣言 意味なさなく」専門家 2021-07-28 午後 05:38 NHK news

 原田氏のこれは金言で、要するに自分に有利になる証拠ばかりを集めた結果、都内感染爆発が起きたのが五輪強行派の現実で、既に昨日(2021年7月28日)時点で五輪開催半ばにして連日過去最高の感染者数を更新している状況な上に*1、脳科学者・茂木健一郎氏らイケイケドンドン強行派の都民は現実には五輪関連の人流増*2から目をそらし、感染爆発を五輪とは関連しないと称し、科学的思慮の外に追い出している*3。(五輪無関係説)

 茂木氏の主張は「行動変容論の否定」という一点決め打ちで、人々の自由度を下げる形での感染防止は何らかの理由で望ましくない、との考え方らしいのだが、実際には行動変容政策をあまりとっていない欧米の国々では、コロナ感染・死亡率の成績が悪い*4。自分が観察してきて推測できるのは、茂木氏は或る種の科学的欧米出羽守(ここでは科学的先進性が欧米諸国の物理学または神経脳科学などにある、との前提から、感染対策などにもそれを延伸させて、欧米諸国の対策の方が優れている、との前提も置く)の立場から、日本政府や政府分科会の尾身茂会長を悪役扱いで狙い撃ちしてきている傾向があるが*5、その背後には茂木氏が五輪賛成派、強行派であるから、自分のその種の目的に科学の方をひきよせて、中止・延期に繋がる諸議論を誤った理論という仮説否定の立場から封殺していく傾向もあるからだろう、と分析できる。
 しかし厳密な意味でのここでの科学は、「どうすればこの時この集団で感染者・死亡者数を減らしうるか?」との客観的実証性から逆算されるべき程あれ実験的に再検証可能な知識で、行動変容論が全く無効という証拠はない。どちらかといえばコロナ禍の中途から、茂木氏は政府を英語圏ニュースと比較文化でやりこめる口調で行動変容に目立った意味がないとの前提を置き、それを反証する事を怠ってきているという意味では非科学的かつ宗教的な信仰を持っているというべきだろう。だから茂木氏のこの思想は、行動変容無用信仰というべきものなのだ。

 一方で茨城県は現在・国内人口比11位・人口密度12位からすると現時点で人口100万人あたり20位の感染者率と、コロナ禍対策で今まで比較的良好な成績を収めてきているといえようが*6、その前半から感染ステージ対策を県知事が行い、例えば報道によれば2020年3月1日時点で筑波大・倉橋節也教授が人工知能模擬で示していた通り複数の行動変容論をくみあわせることが接触系の感染率を大幅にへらす可能性が示唆されていたことをあわせみると、それが決して科学的合理性のない対策でなかったとはいえない。但し、私権の制限を政府が勧告の形で行っているので、自由権や人格権との合憲性・合法性が問われる事例だとはいえようが、緊急時の対応としては公益の観点から、程度の問題として一定の勧告は可能、但し強要は違憲との司法判定が出る事もあるかもしれない場面である*7。すなわち行動変容論が成立するのは、政府勧告が行動指針として国民自身の内心(良心、思想、信条)の侵害につながらない範囲で、一種の性善的な社会でしかあまり有効性がないだろう、というわけだ。
 台湾は日本よりコロナ対策成績がずっといいが*4、感染症担当にあたる日本でいう厚労大臣(衛生福利部長)陳時中氏いわく、症状がある人へPCR検査後、14日隔離。かつマスク手洗いの徹底を心掛けているという*7。自分も隔離策を2020年3月11日段階でこのブログ内で既に出していたが、この策は何らかの理由で県庁から採用されなかった。恐らく隔離という行動制限が、私権制限にみえて県民からの反発を恐れたのではないか? 結局、十分な容量をもつ隔離施設を別個につくることなく、ホテル等の転用で過去の感染拡大率からは十分と考えられる病床数410を県庁は確保していた、と思われる(自分の上記記事2020年3月11日時点での計算でも418が必要とした)*8。結局、台湾と日本の差は、この「有症状者PCR検査後14日隔離」の徹底度に求まるというべきだろう。茨城県や北茨城市がまねるべきならこの点である。この有症状者が何らかの理由でクラスター(束)化して感染率をあげている時間帯というのが、最終結果として現実に起きている死亡率の差に繋がっているというべきである。だから症状があった時点ですぐ簡単に検査をうけられる医療体制、そして14日の間、自宅療養などを含め、二次感染を防ぐ隔離(不用意に家族や医療従事者らが濃厚接触せずに療養できる体制)をきちんと行える医療づくりと市民啓蒙が、今後、台湾の優秀性から学んだ茨城県医療がとるべき改善策なのである。なおその家庭でできる具体策は上記まとめ2に記述した参考ページ内記述を参照。
参考ページURL
https://www.sankei.com/article/20200309-ALLTAULGIJNOBMH3GZBWKRSYJI/

 五輪がコロナ対策へ心理的に緩みをもたらしているのは、強行派・賛成派を中心とした選手無罪論に基づく感動扇動のSNS界隈の言動から確かであり、また、特に死亡率の低い若年層の移動に大義名分を与えているのも事実である*9。2021年7月28日の都の30代以下の感染者数は全2848人中1933人で約68%を占めており*10、ほぼ過半が死亡率の低い若年層から出ている。つまり、茂木氏がいうのと逆に、行動変容効果のゆるみでの感染爆発の直接原因になっているのが、五輪開催でのお祭りムードだった、少なくともその可能性が高い、というのがこの社会学的事象の一つの真実の層だといえるだろう。実証性がかなり集まっているが、反証側がそれに不利な証拠(例えばビッグデータでは五輪開催地付近で都内人流が増えたとしても*3、同時期に感染拡大があったのは東京だけではない。例・同時期、沖縄も過去最大の感染者数を記録*11)をそれ以上に集めてきたとして、報道で東京から全国へお祭り騒ぎが放映され、じゃあ自分も大丈夫かも、と特に若者らへ気のゆるみが生まれ、連鎖的に全国最多の感染者数に繋がり、いわゆる感染爆発が過去最多の全国感染者数を更新した2021年7月27日から起きたと考えるのが常識的かつ穏当ではないか。
 また感染拡大の理由として、五輪無関係説・五輪原因説どちらかが感染爆発の影響に現実的かを決める観点にとって、どっちつかずの要素としてここでは詳しく触れないが、同時期に「a. 一定率のワクチン普及(全国37.4%、65歳以上85%)」と*17、「b. 感染力が約1.78倍高いとされるデルタ株流行があった」点については*18、現実には若者を主とする感染拡大につながった点について、aとbの綱引きで、後者の方が結果として力を持っていた、としかいえないだろう。
 よって、茨城県に話を限れば、特に鹿島サッカースタジアムでのこども観客試合でのマスク・手洗い・社会距離の徹底も含め、コロナ禍の極み状態にある都内五輪の乱痴気騒ぎをみて、それを安直にまねないよう、特に若年層へ県庁などが既に過去最悪の感染拡大局面で高次ステージ3(4が最悪)にあるのでまだ気を抜くな、との啓蒙をはかるべきではないか。

 社会科学的・感染症医療の研究として、今度の感染爆発の真の原因がどこにあるのかは、「五輪お祭り騒ぎで若者を主とした気の緩み原因説(五輪原因説)」を実証・反証両面から検証していく必要があるが、諸々の状況証拠を集めて批判的に検証するかぎり、この仮説が最も今のところ信憑性が高い、と私は考える。茂木氏らの五輪無関係説などとの現時点で自分にできる多角検証的な比較対象を含めてである。
 物理学を専攻してきた脳神経科学に専門をもつ茂木氏は、アリストテレスの次の文句を真剣に考え直すべきだろう――物事には物事に応じた厳密さが必要と知らないのは無知である。
 物理科学と違って、社会科学には或る抽象的把握が必要であり、一定の証拠をとるにしても、完璧な数理モデルに基づいたニュートン力学的な等速直線運動が前提になっているほぼ理想条件下での物体の軌道計算級の精度は必要ない、もしくは不可能で、却って事実検証にとって不正確になる場面もある。複合的要素を全て考慮しつつ、特定の複数仮説について、信憑性の精度を様々な角度から再検証を続けていく事ができるだけだろう。だからといって、社会の分析にあたって反証をふくめ検証が実証的(実験や証拠データつきの論証)でなくてよいことにはならない。

 なお選手無罪論は五輪開催都市・東京都とIOCとの契約書『開催都市契約2020』(IOC・IOC被補償者に五輪開催のあらゆる責任は及ばず開催都市と開催国の組織委にあるとするもの)を含め無根拠で*12、自分には意味がわからない。テレビドラマ式の感動演出によるコロナ禍ばらまき五輪加害者の共犯を無理やり免罪しようとしているとしか言いようがない。元々米国NBCユニバーサルが2032年までの五輪放映権を持っており*13、IOC側は放映権収入が主(約7割)で*14、無観客に抵抗しなかった*15、同テレビ局は組織委へ視聴率維持のため米国登場を終盤にできないか要請していた*16、と日経新聞、朝日新聞によればされている。これらを考えると2020東京五輪がコロナ禍で開かれるとわかっていた時点での参加運動選手は、テレビ局らスポンサーと共同利益関係のある共犯で、五輪参加で直接・間接の関連死をうみだしたとすれば、決してその責任がぬぐえるものではない。それは競技内容とは無関係な、演者としての過失行為だからだ。

 これらの、倫理崩壊した放映権をもつテレビ局・IOC・IPC、組織委、参加選手、スポンサー企業そして東京都庁と自民党政権、或いは結局は開会宣言をした皇室ら、および強行派・賛成派らの共犯で、選手無罪論を盾にとった大量死が起きつつあるのがいま首都圏で現在進行形で進んでいる歴史的事象である。
 我々は後世の為にこの際にあった全てを現場で目撃していた記者として、いち史家として、きちんと記録にとり、証拠として残していく必要がある。 

―――

*1

 新型コロナウイルスの感染者は2021年7月28日、国内で新たに9582人確認され、過去最多となった。東京都の新規感染者は3177人で、2日続けて最多を更新し、初めて3000人を超えた。埼玉、千葉、神奈川の3県でも過去最多となり、政府は東京都と沖縄県に発令中の緊急事態宣言の対象を3県に拡大する方向で検討に入った。
――国内の新規感染、過去最多9582人…「危機感共有できていないのが最大の課題」
読売新聞  2021年7月29日 6時43分

(2021年7月27日時点で、都の感染者数2848名増で過去最多)
https://toyokeizai.net/sp/visual/tko/covid19/

*2

 2021年7月25日までの4連休、緊急事態宣言中の東京都内はどこに人が集まったのか。
 ビッグデータを分析した結果、前の週の土日と比べて23区内の多くの地点で人出は増えていない一方、東京オリンピックの開会式が行われた国立競技場の周辺や競技会場がある湾岸エリアなどでは人出が増えたことが分かりました。

 NHKは、NTTドコモが携帯電話の基地局からプライバシーを保護した形で集めたビッグデータを使って、この4連休の午後3時台の都内の人の動きを分析し、前の週の土日といずれも平均値で比較しました。
 データは日頃から国内で携帯電話を利用しているユーザーに限られていて、東京オリンピック・パラリンピックのために来日している選手や関係者は含まれていません。
 分析は東京都内を500メートル四方に区分けして行っていて、人出が5%以上増えた地点はオレンジ色に、5%以上減った地点は水色にしています。
――NHK、首都圏 NEWS WEB『4連休 都内は国立競技場や競技会場周辺で人出増加』07月26日17時27分アーカイブ

*3

コロナの感染状況は心配ですが、この件については菅さんの判断が正しいと考えます。五輪開催と感染状況、医療資源の配分は直接関係しない。感染症の分類の見直し、医療行為(ワクチン接種等)の規制緩和など医療システムの改善こそが必要
 
『菅首相 五輪「中止の選択肢ない」』https://www.tokyo-np.co.jp/article/119736
 
なぜ、日本では、医療体制の拡充について、諸外国ではできていることができないのか、医療関係者、政府の中枢の方々は真剣に検討いただきたい。アメリカでは普段私が学会で行っているコンベンションセンターの中に大量の病床が設置されたそうです。なぜそれができずに医療崩壊と言っているのでしょう?
 
感染の拡大と、五輪の開催の間の因果関係が、定量的にどの程度のものなのか? それなしに五輪中止というのは一種の精神論。五輪で人々の気分がうんぬんというのも、<ずっと>繰り返されてきた行動変容論に過ぎない。医療関係者、政府は、システム設計やcontingency planにこそ知恵を使うべき。

感染拡大は、デルタ株の世界の動向を見ていれば予想できることで、五輪との相関はむしろ低いでしょう。
 東京オリンピックの開催自体と結び付けて議論する方向性は非論理的、非実証的です。
 医療のシステムや規制緩和や感染症の分類見直しなど、できることをテクニカルに議論すべきだと考えます。
――茂木健一郎

https://twitter.com/kenichiromogi/status/1419961202839408646
https://twitter.com/kenichiromogi/status/1419962212823695360
https://twitter.com/kenichiromogi/status/1419962754975207427

https://twitter.com/kenichiromogi/status/1420277567123189770

*4

https://images.app.goo.gl/gJdrH7vCohBn4WP89


*5
 尾身会長が開催を慎重に検討すべきとまるで理性の声扱いだけれども、検査体制、ワクチン接種が発展途上国以下、劣等生以下の惨状になった責任の一端は間違いなく尾身さんにあり、何をしらじらしくという印象。五輪は犠牲者。
『東京五輪「日本はIOCに開催懇願」の衝撃情報』
news.yahoo.co.jp/articles/ac4cc

 

*6

https://uub.jp/rnk/p_j.html

データ元:各都道府県のホームページ,厚生労働省,NHK,東洋経済:新型コロナウイルス国内感染の状況,総務省統計局:人口推計(令和元年10月1日現在)。
 札幌医科大学医学部 附属フロンティア医学研究所 ゲノム医科学部門によるグラフhttps://web.sapmed.ac.jp/canmol/coronavirus/japan.html?s=y#date

*7

 たとえば自覚のある感染者が悪意を持っていた場合の意図的な公害度を、他者・社会が一定の自由度で何らかの方法で制限しうる可能性の議論。迷惑チューバー・「へずまりゅう」がこれと関連する窃盗罪で違法とされたが、コロナばらまきも彼の以前公開していた動画などで確認されるとおり意図的に行っていたと考えられる点が背後にある。政府の緊急事態宣言なども合憲かまだ判例がないからよくわからない段階だが、法学者によっては政府による国民への行動制限論そのものが違憲というかもしれない。

*8

 日本より感染・死亡率低く抑えた台湾*1の厚労大臣(衛生福利部長)・陳時中氏いわく、

「PCR検査は金かかることもあり私は全員に必要はないと思う、台湾では症状のある人のみPCR検査を実施している。症状者は病院へ、感染疑われる人は14日の隔離。これを徹底している。
 あとはシンプルに、手洗いとマスク」

https://hanako.tokyo/news/lifestyle/204300/
https://kitaibarakics.blogspot.com/2021/07/blog-post_16.html

*8

県内の医療提供体制
①病床稼働数
県入院調整本部で把握する病床稼働数です。
 入院医療などの医療提供体制に過度な影響を及ぼさない410床を基準として、「410×一定の稼働率(※)」で設定しています。
 ただし、Stage1は感染症指定医療機関の感染症病床数67床を基準として設定しています。
※稼働率:Stage4 70%超、Stage3 70%以下、Stage2 45%以下
――茨城県、「緊急事態措置等の強化・緩和に関する判断指標」の考え方(令和3年2月5日改定)

*9

東京都からカップルで訪れ、近江町市場を見て回っていた会社員中林宇響(うきょう)さん(22)は「コロナの心配はあるが、五輪ができるくらいなので。政府への反逆です」。手指消毒などで対策しているという。奈良県の会社員河野貴保(かわのきほ)さん(37)らも「東京五輪をしているくらいだから、コロナはあまり気にしていない。むしろお店でお金を使った方が良いかな」と話した。
――【石川】金沢 どっと人出 観光客「五輪できるのなら」 2021年7月24日 05時00分 (7月24日 10時05分更新) 中日新聞

*10

東京都内では2021年7月27日、新たに2848人が新型コロナウイルスに感染していることが確認され、1週間前の火曜日の倍以上となり過去最多となりました。
 
2848人の年代別は
▽10歳未満が97人
▽10代が275人
▽20代が951人
▽30代が610人
▽40代が466人
▽50代が301人
▽60代が91人
▽70代が25人
▽80代が23人
▽90代が8人
▽100歳以上が1人です。
――『東京都 新型コロナ 2人死亡 新たに2848人の感染確認 過去最多』2021年7月27日 22時06分 NHK news web

*11

沖縄県は2021年7月27日、新たに354人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。

1日の感染者としては過去最多。(これまでは5月29日の335人)

直近1週間の新規感染者数は1200人。

人口10万人あたりの新規感染者数は68.55人で東京都に次いで全国で2番目に多い。

 ―― 【速報】沖縄県 過去最多の354人の新型コロナウイルス感染確認
沖縄テレビ、2021年7月27日 火曜 午後3:40
https://www.fnn.jp/articles/-/215989

*12 

『開催都市契約2020』(東京都オリンピック・パラリンピック準備局のサイトにアップ)

【参考記事・資料】
●あまりにも不平等なIOCと東京都の「開催都市契約」
https://bit.ly/3y1pK46
●開催都市契約2020(東京都オリンピック・パラリンピック準備局)
https://www.2020games.metro.tokyo.lg.jp/taikaijyunbi/taikai/hcc/index.html
●開催都市契約(日本語訳)(899 KB)
https://www.2020games.metro.tokyo.lg.jp/hostcitycontract-JP.pdf
●ワシントンポスト(原文)
https://www.washingtonpost.com/sports/2021/05/05/japan-ioc-olympic-contract/
●「日本に東京五輪中止促す 米ワシントン・ポスト」日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE063CK0W1A500C2000000/

※契約内容では開催国側の表現が「開催都市、NOC、およびOCOG」と表記されいますが、「開催都市→東京都、NOC→JOC OCOG→オリンピック組織委員会」をそれぞれ指しています。図解では契約文章での表現に沿って表記しています。
――『「オリンピックとカネ」ぼったくり契約を“1枚の図”にしてみた!』日高由美子:アートディレクター2021.5.18 2:20、ダイヤモンドオンライン


*13

米放送大手NBCユニバーサルは2014年5月7日、五輪の放映権を2032年まで獲得したと発表した。NBCの親会社であるケーブルテレビ最大手コムキャストと国際オリンピック委員会(IOC)が合意した。取得金額は約76億5000万ドル(約7800億円)。NBCは放映権を20年まで持っており、今回の合意で夏冬合わせて合計6回分の大会が新たに放映できるようになる。
――日経『米NBC、32年まで五輪放映権 7800億円で延長』2014年5月8日 9:41

*14
https://asahi.com/articles/ASP5B4VPFP5BUTQP00Q.html

*15

 チケット収入が自らの懐に入らず、テレビ放映権料を主な収入源としている国際オリンピック委員会(IOC)は、観客数に強いこだわりはなかったという。
https://asahi.com/articles/ASP794FS1P79UTQP003.html

*16

 50音順だと「アメリカ」は序盤の入場になる。その場合、計1兆円超の放映権料をIOCに支払っているNBCテレビの視聴率低下が懸念されるため、大会組織委員会はIOCから米国の登場を終盤にできないか要請されていた。
https://www.asahi.com/articles/ASMD455H0MD4UTQP016.html
https://twitter.com/hazuma/status/1418454505935433728

*17

日経新聞、 チャートで見る日本の接種状況 コロナワクチン 2021年7月27日時点
接種者
全国で37.4%、2回接種26.3%
65歳以上 85% 2回接種70%

 データは厚生労働省と首相官邸、内閣官房IT総合戦略室の発表で、一部は日本経済新聞社が集計している。医療従事者の接種回数や接種人数の土日祝日分について、次の平日に合わせて計上している。65歳以上については政府の「ワクチン接種状況ダッシュボード」に基づく。医療従事者の数は全国知事会調べ。総人口と65歳以上の人口は住民基本台帳(2020年1月1日現在)から。
https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/coronavirus-japan-vaccine-status/
https://archive.is/X0i2r

*18

「デルタ株」など変異ウイルスは、首都圏での感染再拡大の要因の一つと指摘され、政府の分科会の尾身会長は2021年7月7日、強い危機感を示しました。
 
尾身会長は衆議院厚生労働委員会の閉会中審査で、東京の感染状況について「『デルタ株』への置き換わりがかなり進行していて、若い年代や中年層にも感染が拡大している兆候がすでに見られている。中年層の重症者が増えると、医療のひっ迫が起こることがあり得る」と指摘しました。
 
そのうえで「7月から9月にかけては日本のコロナ対策の取り組みの中でも最も重要な時期の1つだと思う。これから夏休みやお盆、さらにオリンピック・パラリンピックがあり、首都圏での感染が拡大している中、それが他の地域に感染を拡大させる懸念がある」と述べ、効果的な対策を講じる必要があると強調しました。
――「デルタ株」“置き換わり進み 拡大の兆候…” 世界でも猛威(7/7)2021年7月7日、NHK特設サイト 新型コロナウィルス、 変異ウイルスの特徴・最新情報
https://web.archive.org/web/20210606093536/https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/newvariant/