2011年6月6日

老衰しゆく国からの展望

老大国となった少しまえのイギリス人のきもちが大変によくわかる時勢となった。日本も、こんな地方でさえ進歩主義は保守保安より力をもてない。こんなに小さくてすら判断を誤り致命的に衰亡へ向かっているわけだ。
これから一世紀はこういう雰囲気が、国内ではつづくとみられる。理由は、国内で権力も金ももっているのが多数派を占める老人だからだ。この世代は団塊とよばれていい。

 結局現代日本の抱える問題の9割は、この団塊支配による老衰化にあるといえそうだ。
 単に老いただけで判断が鈍るのは言うまでもないが、日本人が歴史上残念だったのは、イギリスともちがってこの衰退が急速急激に、しかも悪いかたちでくると予想できること。ベビーブームをつくりだした某政治家のわざわいとも捉ええる。
この団塊は、網記内でもくりかえし指摘し分析してきたがあまり道徳に長けた世代ではない。むしろ大いに他世代より劣る。かつ単に、貪欲である。金を儲けるしか目当てはない。いわゆるeconomic animalとヤユられてきている集団。

その集団に加え、子世代がまた団塊jr.として目の上のたんこぶ。この世代もまるきり似た性質をしていて、文化教養には感心が薄く、利己主義でしかも品性が決して高くない。貪欲で労働者階級的偏見をもち弱者をそしり品行も、能力もすぐれない。勿論一般論だが。

 日本社会を考えるひと、その改良対策をねるひとは上記の意味を精確にとるべき。この二段になっている膨張した不良債権式世代をなんとかしなければ、いわゆる進歩の國、模範に足る成長頭というものへは永遠に至れない。

生物学でいうと、偶然の要因でこの二段のたんこぶが強制除去された時だけ、ほかの世代がその生態すきまへ進出でき、本来の社会秩序や道徳水準を期待できるだろう。今回の選挙もまったくこの構図のとおりで、多数派は「団塊」なので悪徳であれ自己正当化させてしまうわけ。
 我々は科学を武器にするしかないと思われ、この様に緻密な対策をねって効率よくこの二段のたんこぶの横暴を押さえ込むしかない。知識人の卵らよ目覚めなさい。社会淘汰とはよくいったもの、結局自然の偶然によらぬならその種の人為な手段でしかありうべき秩序を回復することはできない。

少なくとも、以上が理解できる相には前提だが、いわゆる「資本経済」のしくみはまったく日本国やその地域に益するところはもうあまり高くないだろう。当然その種の横暴を独占や寡占率により強化するばかり、ありとあらゆる社会内流動性は低まる。既に経済量で追い抜いてきたイギリス後期近代社会の史実は、疑い様もなくこの前例だった。
風紀すら低落し、何をしても不正や社会矛盾を変えられないといった絶望感や悲壮感の中で多くの若者はひどい反社会性へ溺れる。この事態はもうはじまっているとみていい。アングロサクソンが薬物汚染にまみれた如く、東京辺ですすんでいる性的退廃は倭独特の無信教層にはびこったその堕落の端緒だろう。
国政のみならず、最も若者の比率が高いはず都の衰えの顕著ないわば老害構造に及ぶ趨勢は我々へ、他山の石たる他国が経過している歴史の教訓からいかに自身が適切な社会体制への適応進化をはたせるか、その上に於いてしかおよそいきのこれないとしらせている。