2011年までの日本のノーベル賞受賞者18人の出自
人物名 国内最終学歴 出身生育地
鈴木章 ─── 北海道大 ─ 北海道生まれ北海道育ち
田中耕一 ── 東北大 ── 富山県生まれ富山県育ち
南部陽一郎 ─ 東京大 ── 東京都生まれ福井県育ち
小柴昌俊 ── 東京大 ── 愛知県生まれ神奈川県・東京都育ち
小林誠 ─── 名古屋大 ─ 愛知県生まれ愛知県育ち
益川敏英 ── 名古屋大 ─ 愛知県生まれ愛知県育ち
利根川進 ── 京都大 ── 愛知県生まれ富山県・東京都育ち
白川英樹 ── 筑波大 ── 東京都生まれ岐阜県育ち
朝永振一郎 ─ 筑波大 ── 東京都生まれ京都府育ち
湯川秀樹 ── 京都大 ── 東京都生まれ京都府育ち
下村脩 ─── 長崎大 ── 京都府生まれ長崎県育ち
福井謙一 ── 京都大 ── 奈良県生まれ大阪府育ち
江崎玲於奈 ─ 東京大 ── 大阪府生まれ京都府育ち
川端康成 ── 東京大 ── 大阪府生まれ大阪府育ち
野依良治 ── 京都大 ── 兵庫県生まれ兵庫府育ち
佐藤栄作 ── 東京大 ── 山口県生まれ山口県育ち
大江健三郎 ─ 東京大 ── 愛媛県生まれ愛媛県育ち
根岸英一 ── 東京大 ── 満州国生まれ神奈川県育ち
��参考) インターネット上の情報のコピー
1949年 湯川 秀樹(東京都出身)※両親は和歌山県出身
1965年 朝永 振一郎(東京都出身)※親は長崎県、埼玉県出身
1973年 江崎 玲於奈(大阪府出身)
1981年 福井 謙一(奈良県出身)
1987年 利根川 進(愛知県出身)※親は広島、鳥取、青森
2000年 白川 英樹(東京都出身)※両親は岐阜県出身
2001年 野依 良治(兵庫県出身)※親は長野県、福岡県出身
2002年 田中 耕一(富山県出身)
2002年 小柴 昌俊(愛知県出身)※両親は千葉県出身
2008年 南部陽一郎(東京都出身)※親は福井県、福島県出身
2008年 下村脩(京都府出身) ※親は長崎県出身
2008年 益川敏英 (愛知県出身)
2008年 小林誠 (愛知県出身)
2010年 根岸英一(満洲出身) ※親は東京都出身
2010年 鈴木章 (北海道出身)※両親は山形県出身
2012年 山中伸弥(大阪府出身)
国内最終学歴
東京大7
京都大4
筑波大・名古屋大2
北大・東北大・長崎大1
生まれ
東京都・愛知県4
大阪府2
北海道・富山県・奈良県・京都府・兵庫県・愛媛県・山口県・満州国1
育ち
京都府3
東京都・神奈川県・富山県・愛知県・大阪府2
北海道・福井県・岐阜県・長崎県・兵庫県・愛媛県・山口県1
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これらをみると、ノーベル賞そのものが学会誌掲載された論文の評価又は出版された英語訳著作物の評価というかぎりで(つまり平和賞については平和主義政治の力のみ大きいが)、「人口比率」へほぼ忠実といえそう。人口の多い都市圏に生まれ育った著作者が多くその賞をえた。文化のかたよりは、特に東京圏と京都圏へ分割されてきているのが日本の現状らしい。
その賞の特性から言って、必ずしも著名ではない発見には付されない。或いは独創的な業績にも付されない傾向はある。しかし、英語訳へほぼ依存するとはいえ地球人類そのものが対象なので、科学と少なくとも特殊な文芸圏のかたよりをみるにはかなり使える指標ではないか。これらは特定の科学以外には付されないので飽くまでその文化圏での自然学習の習性程度の目安になるにすぎないが。
震災後は無傷だった大阪が副首都を狙うなど活発な動きをしているが、自分は長い目でみるとおそらく東北圏の方が、比率として学問の権威は殖えると思う。人類全体をみても、はじめ温帯圏で発祥した学問は北国へ流れ着くとすばらしく発達しがちだ。寒冷な気候は外界での活動を抑え込む。その為もあってか、寒冷圏では著名な学者が多数出現する傾向がある。日本では京都へ長く古都が置かれていてその余波もあっていくらか京都大がその権限を発揮してきたらしいが、これからは、そうなることがおよそこれまでより一層少ない筈だ。なぜなら関の様なものもなく、文化も人もかなり自由に日本を移動しているので、より好ましい環境にたどりついたとき発火する。
ただし、結果がはっきりするのは数百年から数千年の期間でみると、ということだが、それも学問の領分では一瞬だ。地中海やアラビアがリードしていた科学はその後のルネサンスでイタリアに追い越され、中世にはイギリスから鼻をあけられ、現在では多人種のまざったり移民で優遇のあるアメリカに集積していっている。日本は中国の停滞と共に極東で孤立していたが、その流れにまきこまれつつある。