2019年2月9日

茨城県民はさらに都市の中に自然を増やすべきかもしれない

イギリス政府の国民健康調査のデータを使ったカーディフ大学の研究によると、コミュニティの安定に必要な要素のうち自然との接触回数が占める割合は8%、地域の犯罪発生率を左右する要素のうち自然との接触回数が占める割合は4%だった。他方で、収入、性差、年齢、教育はそれぞれ3%の影響しかもっていなかったとされる。
 いいかえると、もしこれが普遍的な事象なら、なぜ都会で犯罪率が高くなり田舎で下がるか、或いはなぜ都会で暴動や無秩序、コミュニティの崩壊が見られ易く田舎でそれらが見られづらいのかの大きな原因は、「自然との接触(地域の自然との主観的経験)」が都会には欠如しており、田舎には溢れているからだといえるのかもしれない。
 そしてもしこの仮説が正しければ、茨城県民は既に存在している自然に溢れた環境を維持し、或いは都市化している場所も更に自然を増やす様につとめるべきだ、ということになる。
Regression models suggested that about 8% of the variance in community cohesion could be explained by subjective experiences of local nature alone (table 5), a striking finding given that individual predictors such as income, gender, age, and education together accounted for only 3% of independent variance; it appears that the role of natural spaces was robust in comparison with other constructs we would expect would influence people's experiences in society.
該当論文:
Seeing Community for the Trees: The Links among Contact with Natural Environments, Community Cohesion, and Crime.
Netta Weinstein Andrew Balmford Cody R. DeHaan Valerie Gladwell Richard B. Bradbury Tatsuya Amano.
BioScience, Volume 65, Issue 12, 1 December 2015, Pages 1141–1153.
参考ブログ:パレオな男「 自然のなかで過ごすと性格が良い人になれるらしいよ 12/02/2015」