北茨城市立図書館の1階部分は浸水時に児童書が全滅する状態にある。ピロティはル・コルビジュエの近代建築5原則に基づけば、自動車社会によってよごれた地上から生活を切り離す、という目的をもって考えられた鉄筋コンクリート造の手法だったわけだが、この建造物についてはその役割を放棄して、単に河川敷と連続的な開放空間を作る為に使われてしまっている。以前の図書館建築の方が、地上階を浸水に備えて1メートル以上高くしていたようだったので、まだ危機に備えていたといえるだろう。
また図書館長の責任回避のためか、現図書館も屋上庭園を市民に開放していないのも疑問が残る。
図書館を3階以上に増築し、児童書をこの3階以上に備え付け、またさらに屋上庭園を足す事によって、浸水対策をするべきだと自分は思う。新築後にこの様な改良をしなければならないのは非効率だが、市役所の建築計画の理解不足によったのだから致し方ない。