2017年7月19日

廃炉に関する分析

 先進国で最大の原発立地国フランスは、会計検査院の勧告により最大17基の原発の廃炉を発表最大17基を廃止すると発表した(NHK BS)。19箇所にある58基のうち老朽化した原発から廃止する。これにより原発による電力を25%削減できる。
https://twitter.com/yuiyuiyui11/status/885096091753918464
 原子力規制委員長・田中氏「再稼動の判断には関与しない」
 内閣菅官房長官「原子力規制委員会が安全性をチェック、その判断にゆだねる」
 原発立地自治体・薩摩川内市の岩切長「国が責任を持って再稼動を判断すべき」
https://twitter.com/MabANmD35bQyIT0/status/885141028310614016
 これらのニュースからいえることは、日本では責任をおしつけあってなあなあにし、責任転嫁する事による保身を図る政治が行われており、全国で最も老朽化している東海第二原発の再稼動の可否についてすらそうなのだということだ。そしてこの国民性は世界大戦以前から続いてきたものであり、決断力のなさ、責任を取って身を切る覚悟のなさ、集団責任論、責任回避、保身、逃げ、危険回避傾向などがあてはまるだろう。天皇家が敗戦時に保身を図って存続した事も、全くこの国民性に合致している。一言でいえば幼稚なのである。尤も、共謀罪を手にした安倍内閣という強権的な独裁政権が支配中の国政に対して反抗的な言動が危険である事は確かなのだが。
 老朽原発の危険性が明らかの上に原子力事故が複数回起き隣接自治体では世界最悪の大公害が起きたばかりなのだから、脱原発を図る方針転換にいたるのは誠に自然な事なのだが、日本国民の民度(特に西日本)からいって、この種の進歩的な言動を抑圧・弾圧しようという衆愚的な保守派がいることもまちがいない。だが謝った見解を恥じない悪意ある衆愚からの風評を気にするより、わが身の安全を図るべきだろう。すなわち日本で唯一、廃炉に全面的に成功した自治体(そして最も先に商業原発に成功してきた自治体)が茨城となるよう率先垂範すべきである。
 東京五輪をかかえた東京都庁は、原発事故の恐怖をかかえているのだから、首都圏にある老朽原発を廃止せよと茨城が(東京や主要マスコミに)強く出る事は都民の利益にも叶うと説得し、また当然の事ながら日本ですら廃炉に成功する可能性があると実証するのは国益にも叶うと政府を説得するべきだろう。この際、東京には主につくば圏への人口分散促進案を要望し、政府には廃炉後の代替産業に関して、人口減への対策として東海村から県北地区へのIT特区と金融特区(投資家育成特区)の申請要望を図るべきである。